田口知子建築設計事務所


中庭夜景

建設地:栃木県宇都宮市 構造設計:梅沢良三
構造:RC造
用途:集合住宅 施工:中村土建 竣工:2004年4月
撮影:上田宏
敷地面積:468㎡ 延床面積:614㎡

うつのみやアパートメント~住民の個性を内包する立体ブロック


この集合住宅は単身者の8軒の賃貸住宅とオーナー住居で構成されている。賃貸住居は寝室とリビングを上下に分けたメゾネット型で、リビングは中庭に大きく開いた窓と高い天井、寝室は階高を押さえてこじんまりと作り道路側に開く小さな風抜き窓を持つ組み合わせである。
それらの不規則なブロックを組みあわせたシンプルなくの字型のボリュームを道路面から1層分持ち上げることで、適度なプライバシーと街に開かれた集合住宅をデザインした。
  賃貸にありがちな均質なワンルームという形式を逸脱し、さまざまな個性の住民が共に住むことの楽しさを建築で表現したいと思い、おのおのの部屋に名前をつけた。単身者の好む生活パターンを4種類想定し、それぞれにふさわしい空間性や家具、色彩などをとりいれ、それぞれの空間を差別化することを考えた。


A.ナチュラリストの家  
植物を育てたり動物を飼ったりするのが 好きな人のための家。
南側に広い洗面室・浴室をつくり寝室 とガラス越しに 連続する空間になっている。
    
B.パーティーハウス
友人を招いてパーティーができる家。吹き抜けた明るいリビングと、 連続して飛び出す奥行き2mのバルコニーが家の個性を現している。調理台や食器棚も しっかりと作り、料理ができるキッチンにした。寝室は客から見えないように上階につくり、 収納や浴室を持つプライベートな空間となっている。

C.シネマハウス
  映画好きのための家。 上階のリビングに向かって、巾1.6mの大階段をつくり、 吹き抜けに面した壁に100インチの映像が投影できるよう設計した。

D.読書家の家
一人で本を読んで黙考するのが好きな人の家。
玄関の脇に小さな書斎を持ち、 出窓に面する机と隣に本棚を作りつける。 周辺から覗かれることもなく落ち着いた空間を作っている。