田口知子建築設計事務所


南西側より見る

建設地:横浜市鶴見区 構造設計:梅沢建築構造研究所 構造:RC造5階
用途:オフィス+集合住宅 施工:新都市建設株式会社 竣工:2018年8月予定
撮影:田口知子
敷地面積:211㎡ 延床面積:491㎡

T社本社ビル

本計画の敷地は、鶴見工業高校跡地利用再開発計画に隣接し、明るく活気のあるエリアとして今後の展開が期待される場所にあります。 本社ビルのデザインとして、明るく軽やかなイメージを持つ建築を設計したいと考え、以下の3つのテーマを軸に設計しました。

①光と風のボイド~多面採光の明るい居室を実現する。
この建物の中心に、自然の光と風と緑を感じるボイド(外部の吹き抜け)をつくりたいと考えました。
1階は、ワンフロア全体をツルセキエクスのオフィス空間とし、コの字型の中庭を配置します。中庭は上階賃貸の共用テラスにつながり、自然光が入り、風が抜けるボイドを形成します。中庭・ボイドの存在が、居室に多方向からの光を取り入れる窓を可能にし、明るく快適な居室を実現します。


② さまざまな「場」からなる、ひとつながりの空間
1階のオフィスは天井高2.9mのひとつながりの空間とし、ゆるやかに分節されたいくつかの場をつくりました。
中庭を囲むように配置された「社長室」、「打ち合わせ室」、「執務室」、さらに「ミーティング室」を1mほど高いレベルに設置するなど、居心地の良い複数の「場」をつくり、それらがゆるやかにつながる空間は、コミュニケーションを円滑にし、働く皆様が気持ちよく仕事に集中できる空間となることを意図しています。


③ 長く愛される賃貸住宅を目指して
賃貸住宅においては、長く住み続けたいと思われる質の高い住まいをつくりたいと考えています。基本の考え方として、食べる場所と寝る場所をゆるやかに区別し、どの部屋にも視線が抜ける明るい窓をつくるよう、建物の形態、窓の位置を工夫し、戸建てのような快適さを持つ集合住宅を実現したいと考えました。また、中庭に連続する、南北に抜ける共用テラスはゆとりのある広さとし、植栽も配置しました。そのような共用部の作り方は、住まいの質を高め、住民同士のコミュニケーションを促進する効果も期待できます。住むことの安心と快適を作る内部空間と、気持ちの良い外部空間を、丁寧にデザインしたいと考えています