「音楽家のための住まい」
ピアニストとバイオリニストの音楽家夫婦のための住宅です。22坪の敷地に、音楽ホールにもなる空間が欲しい、という希望をかなえるため、建築的に最大ボリュームを実現することをテーマに設計を開始しました。
一般的な音楽家の練習室は壁や天井の吸音性を強くすることで練習室としての環境を整えます。一方で、演奏者としては音の響きを持った空間で音に包まれて練習したい、という希望を聞き、ぜひ実現してみたいと考えました。
半地下の15畳のスタジオ兼練習室は、天井高を最大に確保しつつ、仕上げを反射性の仕上げを行い、建築的な工夫を重ねることで音の響きを保った空間を実現することができました。
この空間なら、何時間でも集中して練習に集中できる、という感想をいただきました。スタジオは住宅街の中にあって、夜中でも気兼ねなくピアノの練習ができる遮音性能を確保しています。
また、2-3階の生活空間は、多くのご友人を招くお二人の、音楽と共にある生活を実現するために、広がりを感じられるLDKをデザインしました。
レベル差を持って連続する生活空間は、平行面の無い台形空間で、ななめの壁が作る細い吹き抜けから降る光は、自然の渓谷のような不思議な落ち着きを与えてくれます。明るさと開放性、プライバシーを両立した、のびやかな空間をつくりました。