2021.11.29

パッシブタウン第4街区現場レポート ~無花粉杉を200本植えました!

先月パッシブタウン第4街区の関係者の皆様と、魚津の山の中に、無花粉杉を200本植える植林イベントが開催されました。

この保育園は、黒部の新川地区という一帯の山から切り出した材量を50㎥くらい使っています。いただいた資源を、それ以上の量にして、山にお返ししよう、という目標のもと、クライアントや森林組合の皆さんが協力して植林イベントが開催されました。

前日は結構な雨でしたが、朝方には止み、ぬかるみに足を取られつつ、30cmほどの小さな苗を一人6-7本づつ、200本の苗を一気に植えました。パッシブタウンの社宅に住んでおられるご家族も参加くださり、皆で一緒に木を植えるというのはとても新鮮で楽しい体験になりました。

 

パッシブタウン第4街区保育園は、先日足場がはずれて、全体像が現われました。

外壁は、地元産の杉材の羽目板にウッドロングエコという自然塗料を含浸させています。

ウッドロングエコは、時間とともにだんだん色が焦げ茶色に変化していくようですが、できたては、杉の源平が入り混じり、黒部材らしい渋い色ムラが、実は魅力的ではないかと思います。日本海側の厳しい気候、風雪に耐えて成長してきた杉は、やはり温暖な地本の杉とは違った味が良いのだと思いました。

 建築が、地域の山と街をつなぐ。地域の自然資源を再発見し、その保護や発展に向けてみんなが心をあわせること。建築がそのような交流の可能性をもたらしてくれることは、このパッシブタウンで実感した建築の新しい可能性だと思います。

山へ入り、杉苗を植える、という機会をつくってくださった関係者の皆様に心から感謝いたします。