2022.01.20

パッシブタウンの保育園 もうすぐ竣工です。

年があけて、もう20日もたってしまいましたが、本年も、どうぞよろしくお願いいたします

富山県黒部市の建設中のパッシブタウンの保育園は2月竣工を目指して、最後の追い込みに入っています。今週の月曜日、現場に行ってきました。

それにしても、新幹線に乗っていると長野あたりで、一面が真っ白な世界に突入することで、雪国の厳しさを実感します。黒部のほうは海沿いで、積雪はややおだやかですが、寒さは厳しく、現場は職人さんは毎日大変なことだと思います。    

 現場では、内部の仕上げがほぼ完成しました。格子の耐力壁もできました。稲山正弘先生に設計いただいた、壁倍率3倍の耐力壁で、存在感は抜群です。

家具には、富山県産材、特に黒部の杉材を多用しました。杉のフリー板という県産材を使った家具は雪国の杉材らしく黒味が目立ちます。

黒部材は黒っぽくて高級建築では使えない、と言われ続けた歴史もあり、あまり見慣れない存在感ですが、家具にうと味わい特徴になります。自然素材は、どのように使うかによって、奥深い可能性があるものだと、この現場で実感します。地域の材をあらためて見直し、大切に使うことで、多様性を尊重する時代の象徴として皆さんに受け入れていただけるようになればと、思っています。 

照明器具も点灯し、照明デザイナーの内藤真理子さんにも現場に来ていただき、位置や高さの調整をしてもらいました。きらきらとしたフィラメントのLED電球を、飛び回るたんぽぽの綿毛のように軽やかにデザインしました。

 保育園のこのパッシブタウンの保育園は、子どもたちの健やかな成長を応援する空間として、子どもたちが居場所を選べるような変化のある空間、自由なデザインを感じてもらえるとよいと思います。

寒さの中働いてくださる現場の皆様へ感謝をこめて、もうひとがんばりです!