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コラム

メディア掲載

2022.09.26

建築技術10月号に「パッシブタウン第4街区 たんぽぽ保育園」が掲載されました。

917日発売の建築技術10月号に、「パッシブタウン第4街区 たんぽぽ保育園」が巻頭特集20ページにわたって掲載されました。今回は、設計者として私が設計主旨と、木材調達について執筆し、環境シミュレーションの谷口景一朗氏、構造の稲山正弘氏、施工の平野工務店の中坂洋之氏がそれぞれ、このたんぽぽ保育園の設計・施工について、2Pにわたり記事を書いてくださいました。パッシブタウンの保育園は、このような素晴らしい達人の皆様の知恵と献身の賜物であるということが伝わってくる記事になったと感じます。ご執筆くださった皆様に、この場で、あらためてお礼申し上げます。

 

 

また、たんぽぽ保育園は、黒部を含む新川産材の杉製材を80%以上利用した建築になっています。この木材調達について記事を書くにあたって、竣工後の7月に、あらためて関係者の皆様にお声かけして、お話を伺いました。尾谷林業の尾谷様、富山県森林組合連合会の開澤様、上田様、新川森林組合の佐竹様、富山県森林政策課の村井様など、今回のパッシブタンの木材調達にあたってご尽力くださった皆様に、木材調達についての課題や現状をお聞きする機会を持ちました。そのおかげで、地域産材を使った建築として、あらためて設計者が学ぶこと、課題が浮かびあがり、とても多くの気づきがありました。そのことを800字にまとめて記事を書かせていただきました。木材は30年~50年かけて生産される貴重な資源です。木が余っているからとにかく木造がよい、というものでもなく、地域材を使うことは簡単ではありませんが、建築をつくる際にその地域の林業者や供給側の状況を知り、方できるなら地域材を使う、ということは、設計者にとって大きなチャレンジであり、深い喜びがあると感じました。木材生産者、山とつながる建築の可能性について、これからも探求していきたいと思います。