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建築コラム

2018.11.01

住みやすい家づくりのためのちょっとしたコツ

意外と見落としやすいコンセントの位置

コンセントの位置というのは、非常に“些細な要素”に思えてしまうかもしれません。しかし、注文住宅を依頼する際は、家の機能性を考えるうえで重要なポイントとなります。

こだわりのデザイナーズ住宅をつくるためには、家具や電化製品の配置まで考えて、建て主様と一緒に設計を進めます。生活をする際に必要な電化製品をリストアップし、どこに置くのかをイメージしながら、適正な位置にコンセントを配置しましょう。

 

コンセントの位置を考えておくべき理由

最近は、便利で必需品的な電気製品が増えてきて、コンセントの周りに電気コードがごちゃごちゃと溜まってしまう、という経験はありませんか?

住宅を設計する立場の人間として、あの電気のコードの塊というのはなんとかしたい、と常日頃から考えています。見苦しくみっともないだけでなく、埃だまりになって火災の原因にもなる、大きなリスクのある問題だからです。

コンセントを考えるということは、どこに何を配置するか、設計段階で十分に想像することでもあります。コードに埃がたまらないように、必要なコンセントは家具の中に配置したり、高いところにコンセントをつけて、掃除がしやすくしたり、といった工夫をすると、家の中がすっきりとし、埃もたまりにくくなります。

私達が設計する家は、お客様にヒアリングしながら、どこに何を置くか、平面図の中に家具や家電をレイアウトしながら設計を進めます。プラスアルファー、掃除機用のコンセントなど、何も置かない場所にも、ある程度のコンセントが必要です。必要な場所に、最短でコンセントが配置されているように設計することが大切です。

コンセントの高さについて

前述のように、コンセントの位置は、その場所に置かれる家具によって、適切な高さが変わってきます。
あまり動かさない冷蔵庫のコンセントなどは、冷蔵庫よりも高いレベルにあると埃がたまらず、安心です。また使用頻度の高いコンセントは、腰をかがめないで使える少し高めの位置にあると便利です。
どのような家電を、どんな場面で使うのか、イメージしながら、高さと場所を設計するとよいでしょう。
たとえば、TV台のまわりには、ビデオやゲーム、スピーカーなど、接続コードなどもたくさん出てきます。TV台に配線穴をあけ、周辺機器を家具の中に納めて、配線をすべて家具内に収納し、そのすぐ裏にコンセントを配置するとコード類がすっきり収まります。

電化製品の最近の傾向から、コンセントの位置を考える

最近、ルンバなど、お掃除ロボットをお持ちの家も増えてきました。お掃除ロボットのステーションをどこに置くか、掃除しやすい家具の形を考える、といったこともこれからの住宅で重要なポイントだと思います。キッチンまわりでは、調理台、カウンターの上には手元コンセントがあることはとても大切です。

また、携帯電話の充電はどこで行っていますか?人によってさまざまだと思いますが、寝るときにベッド脇に置きたい人は、ベッドの枕元に携帯用のコンセントが必要です。パソコン、通信機器、Wi-Fi置き場も、コードがたくさん集まって、床にたまると見苦しくなります。机の上や棚の中にコンセントを配置するように設計すると、コードが床にたまるのを防ぐことができます。

家はくつろぐ場所ですので、さまざまな便利家電を使いこなしつつすっきり快適に過ごしたいですね。こだわりのデザイナーズ住宅に住むということは、電気機器もすっきり収まって、初めて満足度の高い住まいと感じられるでしょう。