Column

コラム
日々雑感2020.10.06

「すみだ向島EXPO2020」体験型芸術祭に行ってきました。

先週の土曜日、墨田区の京島で開催中の向島EXPO2020、体験してきました。 

コロナ禍での芸術祭ということで、感染対策に気を使って、入場制限、各所での消毒(足踏み消毒スプレー機は地元工務店さんの作品)など、徹底した対策をされており、このような時期のイベント開催はあらためて大変だな、と思いました。

「向島EXPO2020」は、路地や長屋が残る墨田の向島界隈で、町全体を展覧会場にしたアートフェスティバルです。

仕掛け人は10年前から、京島に住み、さまざまな人がこの街に移り住むことをサポートされてきた、後藤大輝さん。たくさんのアーティストやカフェの経営者、ショップを開く人、など多様な人がここで暮らしながら仕事をしている町を作ってこられたようです。本人も映像系の作家活動をされているアーティストさん。

後藤さんの自宅兼仕事場兼作品の梅里

暮らしそのものがアートである、という表現者だそうで、まちづくりの仕掛人として、こんなにふさわしい人はいない、と感じます。古くからいる街の人たちともつながって、古い町がクリエイティブな人が集まる魅力的なエリアになる、そのようなことを実現してこられて、今、この向島EXPO2020が開催されるようになったということです。そういう10年以上の時空を超えて、長い時間を経て継続している暮らしを、リアルな街を同時に展示する、壮大なスケールの芸術祭である、というふうに思いました。
「ウラダナ」や「宿の家」、「梅里」といった家の古い家の改修したアート作品がとても素敵でした。

角田晴美さんのウラダナ

小倉屋の中にしつらえられた「だれかのいま/シアター 居間シアター」という作品も時宜を得た秀作で、本当にリアルな世界とアートの世界をいったりきたりできる異次元体験を楽しめます。

居間シアター

「爬虫類館分館」でランチをいただき、路地ダンスバトンを見て、ダンサーさんのパワーに、大満足で、長谷川逸子さんとのトークイベントにゲスト参加。

 古くから向島に住んでおられる方、建築関係の方もたくさんご参加くださり、とても充実したトークトークセッションになりました。その中で、普通に考えると問題かとも思う長屋暮らしの特徴である、隣の音がちょこっと聞こえ、住んでいる人の顔がみえることが、知らないうちに「お互いさま」を生み、「人の寛容さ」を育んでいる、というようお話があり、なるほど、と思いました。住む環境が人の性格に影響するというのは、現代社会のストレスは、実は遮音性能の高さだったのかも?など、いろいろな意見が出ました。芸術祭を通して、社会の問題、人の生き方や町の暮らしのリアルについて、深く考え、実体験を楽しむ素敵なイベントでした。10/11まで開催中です。「お隣さんに出会う旅」おすすめです。