
相模湖東の家~家族をつなぐ吹き抜けを風が通り抜ける
夏は涼しく、冬は暖かく、ランニングコストをかけずに快適な空気環境空間をつくりたい。そして、家族の中心となる空間を持ち、すべての部屋がその空間に向かってつながっていること。家というのは、デザインよりも、ひとつひとつの場の心地よさを丁寧につくることが大切だと考えた。
ダイニングがこの家の中心である。吹き抜けを持つダイニングの床下には、断熱材の敷き詰められたチャンバールームがあり、温水の輻射熱暖房機が設置されている。
2層吹き抜けの明るいダイニングは冬は部屋の奥まで日差しが差し込み、昼は暖房がいらないそうである。床下の輻射暖房機は床暖房より優しい快適な空気温度を保ってくれる。夏は、南から入った風が北側の玄関上部のルーバー窓から吹き抜けを通って風が吹き抜け、2m出た大きな庇や出窓によって涼しい日陰をつくっている。
それぞれの部屋が個性的な光の入り方を実現するように開口部を注意深くデザインし、風が流れ、適度な明るさと暗がりを持った空間をつくっている。
DATA
- 建設地:
- 神奈川県津久井郡
- 構造設計:
- 山田誠一郎
- 構造:
- 木造
- 用途:
- 住宅
- 施工:
- キューブワンハウジング
- 竣工:
- 2005年12月
- 撮影:
- 上田宏
- 敷地面積:
- 237.5㎡
- 延床面積:
- 113.0㎡
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