武蔵小山アパートメント~クロスメゾネット・風の抜ける断面
この建物は都内にある1LDK(40㎡程度)16戸の賃貸集合住宅である。2面道路に面した奥行きのある敷地の中で、すべての家に通風や採光を十分に取ること、適度に開かれた共用部のあり方について考えた。
集まって住むということは、セキュリティーを確保された住民のための共用部を作ることを可能にする。住居に囲まれた中庭は、住民のためのセミパブリックなアプローチ空間となっている。相互に挨拶を交わしあう気軽な空気を作るために、随所に植物を植えた立体庭園のような外部空間とし、各住居からもちらほらと様子が見えることで、開かれた公共部として視線の交錯する空間となっている。

多様な断面を持つ住居が16戸、ブロック状に組み合わされたプランニングは、外観としても集合住宅というものが多様な個の集合体であることを想起させる形になってほしいと考えている。 開口部が複雑に穿たれた弱い外皮のようなファサードは、鉄骨のH型鋼でブレースを組んだ構造で、建物全体を強固に拘束する耐震要素となっている。