
PASSIVE ENERGYを利用する建築の形
この建物は、自然の力を最大限に利用して快適な室内環境を作ることをテーマとしてデザインされた。 まず、南北軸に対して建物のをどのように配置するかを考え、北側と西側に対しては閉じた壁を配置して熱の損出を防ぐと共に、西日による直射日光の熱から建物を守る働きを持たせる。 南面についてはできるだけオープンなガラス窓を配置し、上部には庇を設けて夏の日差しはカットしつつ、冬には日光が最大限に取り入れられるような形状を考えた。 室内側の仕上げとして、熱容量の大きなコンクリートやタイルを用いることで、太陽の熱エネルギーを蓄熱することとともに、壁面と床面については外断熱の2重構造とし、エアコンの空気を流すことで、アクテイブなエネルギーも利用した蓄熱を行って、人体にとって最も快適な輻射熱冷暖房を可能にしている。
DATA
- 建設地:
- 岐阜県土岐郡
- 構造設計:
- 梅沢良三
- 構造:
- 鉄骨造
- 用途:
- 町の集会所
- 施工:
- 加藤鉄工
- 竣工:
- 2000年7月
- 撮影:
- 田口知子
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